2017年に読んだ本の中で一番面白い!!!→『賢い組織は「みんな」で決める:リーダーのための行動科学入門 』
こんにちは。サタン(@Satan_0707) です。
発売日は2016年ですが、少し前に読み終わったので2017年に読んだ本としてカウント。
- 作者: キャス・サンスティーン,リード・ヘイスティ,田総恵子
- 出版社/メーカー: エヌティティ出版
- 発売日: 2016/09/08
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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目次
- 問①集団は個人の間違いを”正して”いるか?
- 問②では、集団は個人の間違いを”正す”ことができるのか?
- この2つの大きな問いを解きほぐしてくれるのがこの本。
- 集団が失敗する4つの要因
- では、どうすればよいのか?
- 他にも出て来る要因と、それらに対する明快な解
問①集団は個人の間違いを”正して”いるか?
→No
問②では、集団は個人の間違いを”正す”ことができるのか?
→Yes ※ただし条件あり。
この2つの大きな問いを解きほぐしてくれるのがこの本。
「なぜ集団は失敗するのか?」「集団が成功するにはどうしたら良いのか?」
集団が失敗する4つの要因
- 間違いを増幅してしまうから
- ”群れ”て付いていってしまうから
- 極端に走るから
- 既に共有している情報を、「共有していない情報」より強調してしまうから
では、どうすればよいのか?
1つだけ例を挙げる。なぜ1つなのかはこの本を読む時の楽しみを奪いたくないからです。人は社会性を伴って行動することは知られています。簡単に言えば他者からの”評判”を気にする生き物ですよね。そのため、周りからの評判を落としたくないがために集団に迎合するように行動を取ってしまいます。上司や同僚から嫌われたくないですよね?だけど、本当は自らが一番重要な情報を持っているにも関わらず他者からの評判を気にしてしまいます。
そして最大の問題は人が下手に目立つことを避けるために口をつぐみ、実際に持っている重要な情報を明らかにしなくなることである。
この要因をリーダーが解決するために出来ることはなんでしょうか。それは単純で明快です。会議や面談の等の場で、まだ共有されていない情報を私(リーダー)は聞きたいという意欲を示すこと、と本書では言い切っています。
他にも出て来る要因と、それらに対する明快な解
これらの4つの要因に対して、如何に回避すればよいのか?そして如何に良い議論をするかが全てに打ち返しているのがこの本の凄いところ。リーダーだけでなく、リーダーシップ経験が浅い状態でプロジェクトを引っ張る役割になった人には、超オススメ。さらに行動経済学を経営学に応用する、という掛け算が本書の面白いポイントでした。
ファスト&スロー(上) あなたの意思はどのように決まるか? (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
- 作者: ダニエル・カーネマン,村井章子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2014/06/20
- メディア: 文庫
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ファスト&スロー(下) あなたの意思はどのように決まるか? (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
- 作者: ダニエル・カーネマン,村井章子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2014/06/20
- メディア: 文庫
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ダニエル・カーネマン博士の「ファスト&スロー」がノーベル経済学賞を受賞するなど、現在盛り上がりをみせる学問分野の一つが行動経済学。もっともっと面白い本があると思うのでまたブログで紹介しようと思います。
- 作者: キャス・サンスティーン,リード・ヘイスティ,田総恵子
- 出版社/メーカー: エヌティティ出版
- 発売日: 2016/09/08
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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※少し似た方向ですが、企業経営を考える際によく使われる”企業文化”については、この本の定義が僕は好きです。良ければ下の記事もどうぞ。
それではまた!