企業文化みたいな無形の物事の話をするなら定義を考えようぜ、という話
こんにちは。サタン(@Satan_0707) です。
昨日、↓のようなマネジメントについての記事を書きました。今日は続いて、企業の雰囲気や、社風とも言われる企業文化について書いてみようと思います。
いろんな本に企業文化の作り方とか、クレド(行動指針)の作り方、職場をいい雰囲気にするには? みたいなことは書いてあります。しかし、ド真ん中の企業文化とは○○である、と言い切っているのは貴重です。
- 作者: エドガー・H.シャイン,E.H.シャイン,金井寿宏,尾川丈一,片山佳代子
- 出版社/メーカー: 白桃書房
- 発売日: 2004/09/16
- メディア: 単行本
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企業文化~生き残りの指針~の目次はこちら。
第一章 企業文化はなぜ重要なのか
第二章 企業文化とはいったい何か
第三章 企業文化とは何を基に築かれるか
第四章 企業文化はどうすればアセスメントできるか
第五章 スタートアップ企業における文化の創造、進化、変化
第六章 変容
第七章 成熟企業における企業文化の動態
第八章 文化が出会うとき
第九章 文化を真剣に考えるリーダーにとっての文化的現実
目次を見れば分かる通り「企業文化の定義」に、半分の章が割かれています。このことが指すのは、企業文化という単語には、みんな適当に自分が考える、なんとなくの、俺流の、俺なりの定義を曖昧に抱えている言葉だからだと思います。教育もそうですが、自分が体験から学んできたことで、くどくど話すのは気持ちが悪いことではないですからね。でも、きちっと定義を考えるのが研究者かなり明解に定義をぶち上げています。
今日はド真ん中の定義だけ紹介。
文化はグループが共有し、当然視している仮定の総和である。その仮定はグループがその歴史を通じて獲得してきたものである。この仮定の総和は成功が残していったものである。(引用 企業文化―生き残りの指針P.31より。)
著者もこの定義があれば、何でもうまくいく、とは述べていません。ですが、抽象的な概念である「企業文化」を構成メンバー全員がズレないように共有するには、きちんと定義してからアクションしょうぜ、と主張しています。僕もこの考え方に賛成です。またこの定義だと失敗から学ぶ、ということはあっても、グループの仮定として失敗とみなされた仮定は積み重ねにくいことを指しています。エドガーシャインは経営学者ですが、もっと心理学的なアプローチで人間のグループ内での動き方について理解を掘り下げたい人には、下記の本がオススメです。というか僕も知り合いの研究者からオススメされて読み始めました。
今日はフワフワした無形の物事について話をするなら、定義をきちんと整えようぜ、という話でした。字にすると当たり前ですが、忘れないようにしたいですね!
それではまた!